結論からいうと、全熱交換器は、換気で入れ替わる室内外の空気の間で、顕熱と潜熱を含む熱を交換する機器です。温度だけに注目するのではなく、湿気に関わる熱も含めて考えることがポイントです。
この記事で分かること
- 全熱交換器が「全熱」と呼ばれる理由
- 顕熱交換器との見分け方
- 問題文を読むときの確認順
全熱交換器は何を交換する?
換気では、室内の空気を出し、外の空気を取り入れます。全熱交換器は、その空気を入れ替える途中で、室内側と室外側の空気の間で熱を交換しながら外気を取り入れる仕組みとして説明されています。(出典1)
ここでいう「全熱」は、顕熱+潜熱を指します。メーカー公式仕様でも、熱交換方式は「空気対空気通過式全熱(顕熱+潜熱)交換方式」と示されています。(出典2)
試験で押さえる要点
- 全熱交換は顕熱と潜熱を含めて考える。
- 顕熱交換は潜熱を含めない。
- 湿度という語があれば、潜熱との関係を確認する。

顕熱と潜熱を短く整理する
顕熱(けんねつ)は、空気の温度の変化として捉える熱です。これに対して潜熱(せんねつ)は、湿気に関わる熱として考えます。用語を完璧に説明しようとする前に、「温度に関わるのが顕熱、湿気に関わるのが潜熱」と区別できれば、まずは十分です。
全熱交換器の公式説明には、熱だけでなく湿度も含まれています。ただし、これは全熱交換器が必ず除湿または加湿をするという意味ではありません。湿度の扱い方や結果は、機種や運転条件によって異なります。(出典3)
覚え方
「全熱」の全は、温度だけで終わらず、湿気に関わる潜熱まで含めて見る、という合図です。
顕熱交換器との違いは「潜熱」を見る
両者を比べるときは、交換する対象に潜熱が入るかどうかを見ます。全熱交換は顕熱と潜熱を含み、顕熱交換は潜熱を含めません。問題文に「温度のみ」「湿度に関わる熱を含まない」といった表現があれば、顕熱交換の説明かを考えましょう。(一次資料)

実務での注意
機器の構造、性能、施工方法をこの用語だけで判断してはいけません。採用する機種ごとに、設計図書、承認施工図および使用製品の最新施工要領書で確認してください。
自作確認問題
問題:全熱交換器の説明として、まず確認すべき熱の組合せは何ですか。(一次資料)
確認:顕熱と潜熱です。「全熱=顕熱+潜熱」と結び付けて答えられるようにしましょう。
2級管工事施工管理技術検定には第一次検定と第二次検定の区分があります。ただし、今回確認した公式資料では、全熱交換器に関する特定年度・問題番号の出題実績は確認できていません。そのため「過去問で問われた論点」とはせず、基本用語の確認として学びましょう。(出典4)
よくある質問
Q1. 全熱交換器は温度だけを交換する機器ですか?
いいえ。全熱交換は顕熱に加え、潜熱も含む熱交換方式です。
Q2. 湿度を扱うなら、必ず加湿・除湿できますか?
そうは断定できません。公式資料は熱と湿度を扱う説明ですが、具体的な働きは製品や運転条件で異なります。
Q3. 試験勉強では何を覚えればよいですか?
まずは「全熱=顕熱+潜熱」「顕熱交換=潜熱を含めない」という対比を押さえましょう。
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